
「明治時代って、出来事も人物も多すぎて覚えきれない…」そんな悩みを持つ受験生は少なくありません。でも大丈夫ですよ。このブログを読めば、明治時代の重要ポイントがスッキリ整理できて、高校受験の日本史でしっかり得点アップを目指せます。
この記事では、入試でよく出る明治時代の重大ポイントを7つに厳選し、人物・用語とあわせて超わかりやすく解説します。10分で復習できる内容なので、ぜひ最後まで読んで、自信をつけましょう!
明治時代ってどんな時代?【高校受験対策】
江戸時代が終わり、日本が大きく変わり始めたのが明治時代です。1868年の「明治維新」をきっかけに、日本は西洋の国々(欧米列強)に追いつくために、政治や社会のしくみを大きく変えていきました。
「富国強兵(ふこくきょうへい)」というスローガンのもと、教育制度が整えられ、工場や鉄道がつくられました。また、武士が中心だった時代から、すべての国民が平等に扱われる市民の時代へと移っていきます。
この時代には新しい憲法ができたり、外国と戦争をしたりするなど、日本が国際社会に向けて力を伸ばしていく、まさに日本の土台づくりをした重要な時代と言えるでしょう。
高校受験で問われる!明治時代の重大ポイント7選
ここからは、明治時代における入試で特に出題されやすい重要ポイントを7つに絞って紹介します。明治時代は、江戸時代の終わりから始まり、日本が近代国家として歩み出した大きな転換点です。それぞれの出来事がどのように関係しているのかを意識しながら読み進めましょう。
1.明治維新の始まり:「大政奉還」と「王政復古の大号令」
- 1867年、江戸幕府の最後の将軍である徳川慶喜(とくがわよしのぶ)が政権を朝廷に返したのが大政奉還(たいせいほうかん)です。これによって、約260年続いた江戸幕府は終わりを告げました。
- その翌年、1868年には、天皇中心の政治に戻すことを宣言する王政復古の大号令(おうせいふっこのだいごうれい)が出され、明治新政府が樹立されました。
- 新政府は、新しい日本の基本方針として五箇条の御誓文(ごかじょうのごせいもん)を発表し、「広く会議を開いて物事を決める」など、近代国家へ向けた国のあり方を示しました。
2.全国を政府が直接支配!「廃藩置県」と中央集権国家
- 1871年、明治政府は廃藩置県(はいはんちけん)を行い、それまで大名が治めていた全国の「藩」をなくして「県」に変えました。
- これにより、政府から派遣された県令(後の県知事)が各地を治めることになり、日本は中央政府に権力が集中する中央集権国家として本格的にスタートを切りました。これは、全国をバラバラに統治していた江戸時代から大きく変わった点です。
3.近代社会の基礎固め:「学制」「徴兵令」「地租改正」
- 1872年、政府は学制(がくせい)を出し、全国に小学校をつくり、国民全員が教育を受けられる制度を始めました。
- 1873年には徴兵令(ちょうへいれい)が出され、20歳以上の男子に兵役(軍隊に入ること)の義務が課せられ、武士だけでなく国民全員が兵士になる国民皆兵の軍隊がつくられました。
- 同じく1873年には、地租改正(ちそかいせい)が行われました。土地の価値に応じて税金をかけるしくみに変わり、農民は収穫物ではなく現金で税を納めることになりました。政府は安定した収入を得られましたが、農民には大きな負担となり、各地で反発や一揆が起こりました。
4.欧米に追いつけ!「殖産興業」と「文明開化」
- 明治政府は、国を豊かにするための産業を育てる殖産興業(しょくさんこうぎょう)という政策を進めました。政府がモデルとなる官営模範工場(かんえいもはんこうじょう)を建設し、外国から技術者を招いて近代的な技術を取り入れました。特に、群馬県の富岡製糸場(とみおかせいしじょう)は有名です。
- 1872年には、日本初の鉄道が新橋(しんばし)〜横浜(よこはま)間に開通し、交通の発展とともに日本の近代化が一気に進みました。
- このころ、洋服やガス灯、レンガ造りの建物などが広がり、ヨーロッパの文化や思想を取り入れる文明開化(ぶんめいかか)の時代が始まりました。福沢諭吉(ふくざわゆきち)の『学問のすゝめ』は、個人の自立を促し、人々の意識にも大きな影響を与えました。
5.政治への参加を求める声!「自由民権運動」
- 明治政府のあり方に対し、国民が政治に参加する権利(民権)を求める自由民権運動(じゆうみんけんうんどう)が起こりました。板垣退助(いたがきたいすけ)らが中心となり、国会開設などを訴えました。
- この運動の高まりを受け、政府は10年後に国会を開設することを約束しました。
6.近代国家の骨格が完成!「大日本帝国憲法」と「帝国議会」
- 自由民権運動の高まりを受けて、1889年、伊藤博文(いとうひろぶみ)らが中心となって大日本帝国憲法(だいにほんていこくけんぽう)が制定されました。これは日本で初めての近代的な憲法です。
- この憲法に基づいて、1890年には国会にあたる帝国議会(ていこくぎかい)が開かれました。これにより、日本は天皇を元首とする立憲君主制の国として、近代国家の仲間入りを果たしたのです。
7.国際社会での日本の地位確立!「日清・日露戦争」
- 1894年、朝鮮半島の支配権をめぐって、日本と清(当時の中国)が戦ったのが日清戦争(にっしんせんそう)です。日本が勝利し、下関条約(しものせきじょうやく)で清は朝鮮の独立を認め、日本は台湾や遼東半島(りょうとうはんとう)などを獲得しました。
- しかし、その直後にロシア・ドイツ・フランスの3国が遼東半島を清に返すよう日本に迫る三国干渉(さんごくかんしょう)が起こり、日本はこれに応じざるを得ませんでした。この屈辱から、国民の間には「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」(苦難を耐え忍んで復讐を誓うこと)という言葉が広まりました。
- 1902年には、ロシアに対抗するため、日本はイギリスと日英同盟(にちえいどうめい)を結びました。
- 1904年には、満州(中国東北部)や朝鮮半島の支配権をめぐって、日本とロシアが戦った日露戦争(にちろせんそう)が起こりました。アメリカのルーズベルト大統領の仲介でポーツマス条約が結ばれ、日本は南樺太(みなみからふと)の領有権や南満州鉄道の利権などを獲得しました。
覚えておこう!よく出る人物・用語まとめ表
試験でよく出る明治時代の重要人物と用語を、一覧でまとめました。入試前の確認にもおすすめです。
人物まとめ
人物名 | 役割とポイント |
---|---|
明治天皇 | 明治維新の象徴として改革を進めた |
伊藤博文 | 初代総理大臣、憲法制定の中心人物 |
板垣退助 | 自由民権運動を指導、「民選議院設立建白書」を提出 |
大久保利通 | 政治改革・殖産興業を進めた維新の中心人物 |
木戸孝允 | 廃藩置県など中央集権化を推進した政治家 |
用語まとめ
用語 | 意味・ポイント |
---|---|
明治維新 | 新政府による近代化の出発点 |
五箇条の御誓文 | 明治政府が示した改革の基本方針 |
地租改正 | 土地の税制度を変更し、現金で納税 |
学制 | 学校教育制度のはじまり(1872年) |
徴兵令 | 20歳以上の男子に兵役義務(1873年) |
文明開化 | 西洋文化を取り入れた社会の変化 |
殖産興業 | 工業や産業を育てる政策 |
大日本帝国憲法 | 日本初の憲法(1889年) |
帝国議会 | 憲法に基づいて設立された国会制度 |
日清戦争 | 日本が清に勝利し、台湾を獲得(1894年) |
よく出る!試験対策クイズコーナー
ここまで学んだ内容を、クイズ形式でおさらいしてみましょう。入試でよく出るポイントを中心に出題しています。お子さんと一緒に解いてみるのもおすすめです!
Q1. 明治新政府が、新しい日本の基本方針を示した文書の名前は?
ア. 学制 イ. 五箇条の御誓文 ウ. 地租改正
Q2. 「徴兵令」によって兵役の義務が課せられたのは何歳から?
ア. 15歳 イ. 20歳 ウ. 25歳
Q3. 日清戦争で日本が清から獲得した領土はどれ?
ア. 朝鮮半島 イ. 台湾 ウ. 南樺太
Q4. 大日本帝国憲法の制定に中心的に関わった人物は誰?
ア. 板垣退助 イ. 大隈重信 ウ. 伊藤博文
Q5. 明治政府が工業などの産業を育てるために進めた政策のスローガンは?
ア. 尊王攘夷 イ. 文明開化 ウ. 殖産興業
【答え】
A1:イ A2:イ A3:イ A4:ウ A5:ウ
明治時代の重要ポイントをおさらいしよう【高校受験対策】
明治時代は、日本が近代国家として大きく進化し始めた重要な時代です。高校入試でも毎年のように出題されるため、今回ご紹介した7つの重要ポイントをしっかりと理解しておくことが大切です。
この記事では、明治時代の大きな流れから、特に重要な出来事、人物、用語までを凝縮して解説しました。ぜひ試験前の最終確認や、ご家庭での学習サポートにご活用ください。
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